ポップで親しみやすいメロディと、はじけるようなロックサウンドが魅力の パワーポップ!
ラズベリーズ、ウィーザー、ファウンテインズ・オブ・ウェインなど新旧問わず素晴らしいアーティストがそろっているため、音楽好きの間で根強い人気のあるジャンルです。
今回はそんなパワーポップの数ある名曲・名盤の中から特におすすめの10作品をご紹介していこうと思います!
60~80年代の定番ナンバーから、90年代以降の比較的新しい作品まで、幅広く選んでみたので是非チェックしてみてくださいね。
目次(コンテンツ)
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パワーポップとは?
まず「パワーポップとはどんな音楽なのか?」を簡単にまとめると、
パワー・ポップとは、ロックの形態の一種。
ポップなメロディと、はじけるようなサウンドが特徴。
イギリス、アメリカで1970年代に発生した。
元祖とされているバンドは、ビートルズの流れを引き継ぎながら、ポップで適度にハードなサウンドを奏でていた
- ラズベリーズ
- バッドフィンガー
などである。
参考:Wikipedia
もう少しだけ付け加えると、上の引用文にある「ビートルズの流れを引き継いだ」バンド以外にも、
- フォークロック風のバンド
- ほとんどハードロックでは?というバンド
をパワーポップとして扱うこともあるため、聴いたときの印象はけっこうバラバラなんですよね。
でも全てのアーティストに共通しているのは「歌(メロディ)を大事にしている」ということ!
斬新さ、インパクトはあまりないですが、流行り廃りのないエバーグリーンなサウンドなので、一度気に入ったらずーっと楽しめると思います♪
それでは早速、見ていきましょう!
【洋楽】パワーポップの名曲・名盤10選|おすすめバンド・アーティストも紹介!
1. ラズベリーズ/ゴー・オール・ザ・ウェイ
まずは「パワーポップの元祖」と評されるアメリカの4人組、ラズベリーズから紹介!
全米5位を記録したシングル「ゴー・オール・ザ・ウェイ」(1972年)は、パワフルなギターサウンドに甘いメロディ、そして華麗なコーラスが見事に噛み合った「これぞパワーポップ」な作品です!
ラズベリーズのような60~70年代半ばに活躍したバンドで、他にオススメなのは、
- バッドフィンガー
- パイロット
- ゾンビーズ
- エミット・ローズ
- トッド・ラングレン
- ザ・フー
- バーズ
- ビッグ・スター
- エレクトリック・ライト・オーケストラ
- ホリーズ
- ブリンズリー・シュウォーツ
- ムーヴ
…ってもう挙げきれないですね。名前を並べただけで胸が熱くなりますよ、私は…。
2. チープトリック/サレンダー
チープトリックは、本国よりも日本で先に人気が出た、というクイーンのような経歴を持つアメリカの4人組。
ハードロックとして扱われることも多いグループですが、ビートルズにも負けないキャッチーなメロディセンスがあるためパワーポップ・ファンにも愛されています!
代表曲「サレンダー」(1978年)は彼らのポップな魅力が全開(!)なので「ハードロックは苦手…」という方も是非チェックしてみてくださいね♪
チープトリックのような、ポップなハードロックがお好みの方は、
- キッス
- スウィート
- イナフ・ズナフ
- ディジー・ミズ・リジー
- レッド・クロス
などもオススメです!
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3. エルヴィス・コステロ/オリヴァーズ・アーミー
UKロック界の重鎮、エルヴィス・コステロ の初期作は、パンクロック、パブロックとして扱われることが多いですが、パワーポップ・ファンにも絶対に刺さるサウンド!
上の動画「オリヴァーズ・アーミー」(1979年)以外にも「ノー・ダンシング」(1977年)など名曲がたくさんありますよ♪
1曲目「オリヴァーズ・アーミー」は、3rdアルバム『アームド・フォーセス』に、
2曲目「ノー・ダンシング」は、1st『マイ・エイム・イズ・トゥルー』にそれぞれ収録されています。
エルヴィス・コステロのような70年代半ば~80年代イギリスのアーティストだと
などもオススメです♪
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4. マーシャル・クレンショウ/サムデイ・サムウェイ
アメリカ・デトロイト出身のシンガーソングライター、マーシャル・クレンショウは、一般的な知名度はやや低いのですが、パワーポップを語るとき絶対に外せない存在!
50~60年代の古き良きロックンロール、R&Bへの愛情がたっぷり詰め込まれた彼の作品は、上の動画「サムデイ・サムウェイ」(1982年)をはじめタイムレスな輝きにあふれています!
マーシャル・クレンショウのような70年代半ば~80年代アメリカのアーティストなら
- NRBQ
- ナック
- ルビナーズ
- dB's
- ヴァン・デューレン
もオススメです♪
5. ジェリーフィッシュ/半分裸の王様
ジェリーフィッシュは、ビートルズ、クイーンなどの影響を感じさせる極上のポップセンスが魅力!
活動期間は短くアルバムも2枚しかリリースしていないのですが、彼らが音楽シーンに与えたインパクトは絶大(!)で、日本でもクラゲ・マニアが大発生しました。
上の動画「半分裸の王様」を収録した1stアルバム『ベリーバトゥン』の方が、パワーポップ的な魅力は高いと思うのですが…
めくるめくポップワールドを展開する2nd『こぼれたミルクに泣かないで』も素晴らしいので、どちらも押さえておいてくださいね♪
ちなみにメンバーのソロ作・プロデュース作も傑作ぞろい!アーティスト名でいうと
- ロジャー・マニング
- ジェイソン・フォークナー
- ユマジェッツ
- ブレンダン・ベンソン
- メリーメイカーズ
- ブラウン・アイド・スーザンズ
などがオススメです!
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ジェリーフィッシュを気に入った方は、ハーモニーが美しい洋楽10選 で紹介しているソニック・エグゼクティブ・セッションズをぜひ聴いてみてください♪
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6. マシュー・スウィート/タイム・カプセル
マシュー・スウィートは、胸がキュンとなるような美しいメロディを次々に生み出す稀代のシンガーソングライター。
演奏に関しては「パワーポップとして扱うにはやや渋めかな?」と感じるものも多いですが…
センチメンタルな魅力が光る名曲「タイム・カプセル」は、パワーポップ・ファンの心にも響くと思います!
※ 虫が苦手な方は閲覧注意。音声だけ聴くようにしてくださいね
その他には、揺らめくようなカントリーギターが儚さを掻き立てる「ユー・ドント・ラヴ・ミー」や、
爽快なハーモニーを楽しめるフォークロック・ナンバー「アイヴ・ビーン・ウェイティング」などもおすすめ!
上の3曲は全て『タイム・カプセル~ザ・ベスト・オブ・マシュー・スウィート』に収録されています。
オリジナル・アルバムなら1991年リリースの名盤『ガールフレンド』をどうぞ!
マシュー・スウィートのような、フォークロック、カントリーロック系のサウンドがお好みの方は、
- ヴェルヴェット・クラッシュ
- レモンヘッズ
- ポール・ウェスターバーグ
- ロン・セクスミス
- ウィルコ
- ジェイホークス
- パーニス・ブラザーズ
- リチャード・X・ヘイマン
- ウォルター・クレヴェンジャー
- ティーンエイジ・ファンクラブ
なども要チェックです!
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7. ポウジーズ/ソーラー・シスター
ポウジーズは、90年代アメリカのパワーポップ・シーンを代表する名バンド!
彼らの1993年のシングル「ソーラー・シスター」は、ざらついたギターに甘いメロディ、さらに鮮烈なハーモニーも加わった「パワーポップの理想形」と表現したくなる傑作です!
私が「パワーポップ」という言葉を意識するようになったのも、この曲を聴いたことがキッカケ。
ここからパワーポップの名盤を追い求め、ディスクユニオンをさまよい歩く日々が始まったのですが…
そのときのことを話し始めると長くなってしまうので、今回は止めておきます(本当に思い出がたくさんあるのですが…)
本曲を収録した3rdアルバム『フロスティング・オン・ザ・ビーター』は、他にも「ドリーム・オール・デイ」など名曲がズラリ!
私の中ではパワーポップという枠を超えて「90年代ロックのベスト10」に入る作品です!
ポウジーズの他のアルバムでオススメなのは、「サドンリー・メアリー」などフォーキーな名曲を収録した2nd『ディア23』と、
よりハードなサウンドに磨きがかかった4th『アメイジング・ディスグレイス』
3rd『フロスティング~』を気に入ったら、この2枚も聴いてみると良いと思います!
ポウジーズのようなサウンドがお好みの方は、
- スーパードラッグ
- ルーニー
- サマーキャンプ
- シュガー
なども是非どうぞ♪
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ルーニー、サマーキャンプについては以下の記事で紹介しています。
8. スーパーグラス/コウト・バイ・ザ・ファズ
スーパーグラスは、ヴォーカル&ギターのギャズ・クームスを中心としたロックトリオ。
彼らは90年代イギリスで興ったブリットポップ・ムーヴメントの流れでデビューしているので、パワーポップとして扱われることは少ないのですが…
上の動画「コウト・バイ・ザ・ファズ」の人懐っこいメロディと弾けるようなギターサウンドを聴いてもらえば、私がここで紹介したくなる気持ちも分かってもらえるはず!
パワーポップ・ファンには傑作1st『アイ・シュド・ココ』を大推薦します!
ちなみに私は「パンク・ロックのおすすめ10選」という記事でも、スーパーグラスを無理やりねじ込んだ前科があるのですが…
そうやってあらゆる手を使って推したくなるほど魅力的なバンドなんです。このライヴ動画もカッコ良すぎませんか…?
他のブリットポップのバンドで、パワーポップ・ファンにもオススメできそうなのは、
- アッシュ
- シルヴァー・サン
- キャンディ・スキンズ
- ブー・ラドリーズ
などなど。まだいそうですが、とりあえず思いつくまま挙げてみました。
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9. ウィーザー/ノー・ワン・エルス
轟音ギター&泣きのメロディが魅力の4人組、ウィーザーは「エモい」バンド代表で選びました!
でも最近は「エモい」という言葉の意味も変わっているのかな?
テレビで若者が夕焼けを見て「めっちゃエモい…」と言ってましたが「心に染みる」的なニュアンスもあるみたいですね。
まぁそれは一旦置いておいて、今回の「エモい」は轟音ギターに絶叫ボーカルのような意味です。
ウィーザーの1st、2ndアルバムはエモいロックが聴きたい方は必聴ですよ!
上の動画「ノー・ワン・エルス」は、1st『ウィーザー(ブルー・アルバム)』に収録されています。
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ウィーザーが好きな方には、
- ビルト・トゥ・スピル
- スーパーチャンク
- スナッグ
- トーリーズ
- ワナダイズ
などもオススメです!
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ワナダイズについては以下の記事でも紹介しています(他にはトランポリンズ、メリーメイカーズがおすすめです)
10. ファウンテインズ・オブ・ウェイン/愛しのデニース
ファウンテインズ・オブ・ウェインは、極上のメロディをエッジの利いたロックサウンドに乗せて聴かせる最強のパワーポップ・バンド!
残念なことに中心メンバーの一人、アダム・シュレシンジャーが昨年(2020年)亡くなってしまったのですが、彼らの残した名曲・名盤の数々は今も変わらす音楽ファンから愛され続けています。
本当に良いアルバムが多いバンドなので「どれがベスト作か?」は、意見が分かれがちなんですが…
私はソリッドなギターリフで攻めまくる名曲「愛しのデニース」を収録した2nd『ユートピア・パークウェイ』がイチオシ!
他にも卒業パーティーの一夜をロマンティックに描いた「プロム・テーマ」など良い曲が目白押しですよ♪
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続く3rdアルバムもヒット曲「メキシカン・ワイン」などを収録した充実作!
ファウンテインズ・オブ・ウェイン以外で、90年代以降のおすすめバンドを挙げてみると、
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大物アーティストなら、パワーポップとして扱われることはありませんが、
- オアシス
- フー・ファイターズ
- グリーン・デイ
などが良いかと思います。
グリーン・デイのポップパンク/メロコア路線の曲が苦手な方も、上の動画「リダンダント」を収録した『ニムロッド』は楽しめるのでは? と思いますよ!
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あとは硬派なリスナーからはスルーされそうなアヴリル・ラヴィーンも、私はけっこう好きなんですよね。
上の動画「スケーター・ボーイ」なんてパワーポップ好きの方にピッタリだと思います!
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さいごに 洋楽パワーポップのおすすめバンドまとめ
最後にパワーポップではないのですが…、ここ数年のポップ系シンガーソングライターの中でバツグンの存在感を誇る レックス・オレンジ・カウンティ を紹介して終わろうと思います。
オレンジ・カウンティといっても、アメリカ西海岸にあるやたらスピーディーなパンクロックが流行した都市とは全く関係ないのだそう(ただのアダ名らしい)
この大合唱…!なんとキラキラした空間なのか…。私のようなおじさんには眩しすぎるぜ…
しかし、こんなコンビニに行くような格好がサマになるのも若さの特権ですね、いいなぁ…
この記事で紹介してきたマニアックなアーティストも、音楽聴き放題アプリ「Amazon Music Unlimited」を利用すれば(全てではないですが…)すぐにまとめて聴けるので便利ですよ♪
初めての方は無料期間があるので、もし気になったら試してみてはいかがでしょうか?
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ということで、今回は「パワーポップの名曲・名盤10選」をご紹介してきましたが、当サイトでは他にも「ピアノロックのおすすめ10選」や、
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