ジョージ・ハリスンは、ビートルズの中で最も年下のメンバー。
ビートルズの活動初期は、2枚看板であるジョン・レノン、ポール・マッカートニーの影に隠れ、ほとんど目立たない存在でした。
活動中期からは、自作曲を発表し、だんだんと存在感を発揮していきますが、それでも一般的な知名度はジョンとポールに遠く及ばない、というのが実際のところでしょう。
そんなビートルズ『第三の男』ジョージ・ハリスンは、いったいどんな性格だったのでしょうか?
目次(コンテンツ)
ジョージ・ハリスンはどんな性格だった?
少年期の友人の証言
ジョージ・ハリスンは、リヴァプールにある名門中等学校「リヴァプール・インスティチュート」に通っていました。
そのときの同級生がジョージの性格について「独りぼっちで隅に座っているような奴」と話しています。
少年時代のジョージは、おそらく物静かなタイプだったのでしょう。
ビートルズ・オーディションでのエピソード
ジョージは10代半ばでポール・マッカートニーと知り合います。
そしてポールを通じて、ジョン・レノンと出会い、ビートルズの前身バンドに加入するためのオーディションを受けることになりました。
ジョンが審査する厳しいオーディションに、ジョージは見事に合格!
その決め手は、ジョージの高いギターテクニックをジョンが高く評価したから、というものでした。
そして、ここからがポイント!
ジョージは「常にギターを弾いていたい」という思いから、
- ビートルズの前身バンド
- 以前から自分が参加しているバンド
2つのバンドを掛け持ちすることにしたんです。
一日中、バンドでギターを弾く多忙な日が続きましたが、ジョージはそれを苦とは思いませんでした。
このエピソードから、
- 好きなことにはとことんハマる
- やるからには高いレベルを目指す
- 好きなことのためなら、苦労はいとわない
という性格が浮かび上がってきます。
シタールや初期シンセサイザーを取り入れる
ジョージはメンバーの中でも、新しい楽器・サウンドに対する興味が強く、シタールや初期のシンセサイザーをバンドに持ち込んでいます。
音楽的には、インド音楽の要素を自身の音楽に取り込み、インド音楽とロックの融合を目指していました。
このことから「新しいものに対する好奇心が強い」という性格が読み取れます。
バンド・マネージャーの証言
ビートルズのマネージャーであったブライアン・エプスタインは「ジョンやポールといるときは緊張するが、ジョージといると心が休まる」と話しています。
この発言から、バンドが有名になっても尊大な振る舞いをせず、人に威圧感を与えるようなこともない、ジョージの誠実で温かい人柄が伝わってきますね。
ビートルズの中で一番、外部との交流が多かった
ビートルズのメンバーの中でバンド外のミュージシャンと最も交流を持っていたのがジョージでした。
- エリック・クラプトン
- ビリー・プレストン
この2人もジョージが声をかけた事が、ビートルズのアルバム制作に参加するキッカケになっています。
これは誰に対してもオープンに接するジョージの性格があったから出来たことでしょう。
ジョージ・ハリスンの性格をまとめると…
ジョージ・ハリスンの性格についてまとめてみましょう。
- 基本は物静か(とくに少年期)
- 好きなことに没頭する
- 自分の興味を突き詰める
- 好奇心が強い
- 誠実で温かい
- 社交性がある
- オープンマインドで人に接する
「物静かながら、情熱にあふれた誠実な青年」というジョージ・ハリスンの姿が浮かんできますね。
さらにロックスターでありながらも、一般人としての常識を忘れていない、という朴訥とした面も感じられます。
メディアは、そんなジョージの人柄を称して『静かなビートル(Quiet Beatle)』と呼ぶようになりました。
ところがジョージは、この愛称について後年こんなことをポツリともらしています。
『静かなビートル』の本音とは?
ジョージ・ハリスンは自身の『静かなビートル』という愛称に触れながら、こんな本音をつぶやいています。
自分は周囲から『静かなビートル』と呼ばれていた
でも自分の心根は狂っているんだ
だってビートルズの一員として務まったんだからね
かなり皮肉が効いたユーモアのように受け取れます。
ですが、ビートルズの激動の時代を当事者としてくぐり抜ける過程で、実際に狂気に触れるような体験があったのかもしれません。
そう考えると皮肉ではなく、素直な本音のようにも感じられますね。
あとがき
2001年に惜しくも亡くなったジョージですが、その意志を継ぐかのように息子ダーニもミュージシャンとして活躍しています。
ダーニの作風は父ジョージとかなり異なりますが、ところどころビートルズ風のメロディ、インド風のサウンドなどが出てきて、少し意識しているのかな?と感じさせます。
作品のクオリティはとても高いので、ぜひ息子ダーニの作品も聴いてみてはいかがでしょうか。
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