「風に吹かれて」「時代は変わる」などの名曲で知られる伝説のシンガーソングライター、ボブ・ディラン(Bob Dylan)。
2023年には待望の来日公演が行われ、日本のファンをおおいに喜ばせてくれました。
今回はそんなボブ・ディランの名盤アルバムの中から、特におすすめの5枚をご紹介したいと思います!
目次(コンテンツ)
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ボブ・ディランの作品は「歌詞」にフォーカスして語られることが多いですが、
- 日本で生まれ育ち
- 英語もわからず
- 時代背景を実感として捉えづらい(特に若い方など)
という三連コンボが揃ってしまうと、どうしても本来の意図を理解するのは難しいと思うんですよね。
で、ガイド本の説明を読んでも「ふ~ん、なるほどな」くらいで終わってしまったり。
周りが良いと言ってるから取りあえず「良いね」と言ってるけど、本当はイマイチ楽しめてない、みたいな事になりがちかな、と思うんです。
それだとちょっと勿体ないので、今回は歌詞よりもサウンド重視で聴いて「良いじゃん」と思えるアルバムを優先的に選んでみました。
なので少し偏っているかもしれませんが、ディランの音楽を聴き始める「取っ掛かり」として参考にしていただければ幸いです。
※ 1~5と番号を振ってますが、ただ紹介する順番を示しているだけで意味はありません
1. ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム
1965年リリースの5thアルバム『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』は、フォークシンガーとして活動してきたディランが、ロックサウンドを採り入れ始めた転換期の作品。
ディランの代表曲と言うと、まず「風に吹かれて」(2ndアルバム収録)が挙げられますが、人によっては少し地味に感じられるのでは?と思うので…
私が知人にディランの曲を勧めるときは、まず本作に収録された「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」をMVと共に紹介しています。
ちょっとラップ風にも聴こえるヴォーカルがユニークだし、映像の中のディランの佇まいもクールですよね。
これは本当に反応が良い(!)ので、すかさずその後に(反則ですが…)ディランの全盛期のアルバムに鍵盤で参加していたアル・クーパーの曲を紹介したりも。
「ジョリー」という曲なんですがこちらもウケが良く、これで少しはディラン(やオールド・ロック)に対する「取っ付きづらさ」を解消できたかな、と勝手に満足したりしています。
このアルバムは「サブタレニアン~」以外にも、メロディの良さが際立った「ミスター・タンブリン・マン」や、
張り詰めた空気感がたまらない「イッツ・オールライト・マ」など名曲を多数収録!
ボブ・ディランの代表作として真っ先に挙がることは少ないアルバムですが、キャッチーな曲が多いので「最初に手に取る一枚」としてオススメしたい作品です。
ちなみに途中で紹介したアル・クーパーの「ジョリー」はこちらに収録されています!
アル・クーパーに関しては、グルーヴィーな曲を中心に集めた『フリー・ソウル』というコンピ盤もおすすめです。(「ジョリー」も収録されています)
2. ブロンド・オン・ブロンド
1966年リリースの7thアルバム『ブロンド・オン・ブロンド』は、60年代のディランの最高傑作と評されることも多い一枚。
前々作(上で紹介した『ブリンギング~』のこと)から取り組んできたロック路線の一つの到達点と言えるアルバムです。
ディラン自身にとっても納得のいく作品だったようで、
僕が心の中で聞いているサウンドに最も近づくことのできたのが『ブロンド・オン・ブロンド』に収録したそれぞれの歌だ。
今まではこのサウンドをレコードで作り出すことができなかった。
出典:Wikipedia
と過去に語っています。
収録曲をいくつか紹介すると…
シングルにもなった軽快なポップナンバー「アイ・ウォント・ユー」
キャッチーな鍵盤のフレーズに心が躍る「アブソリュートリー・スイート・マリー」
ディラン特有の節回しが堪能できる「メンフィス・ブルース・アゲイン」
この他にも有名曲「女の如く」「雨の日の女」などが収録されています。
3. 欲望
1976年リリースの17thアルバム『欲望』は、ビルボードチャート5週連続1位を記録した大ヒット作!
この作品は全編を通してヴァイオリン演奏をフィーチャーしていることもあり、他のアルバムよりもメロディやアレンジに湿り気が感じられるのが特徴です。
「哀愁」や「ロマン」というワードが似合うサウンドなので、わりと日本人好みじゃないかな、と思いセレクトしてみました。
いくつか収録曲を紹介すると…
ダイナミックなヴァイオリン演奏に心を奪われる「ハリケーン」
エキゾチックな魅力に溢れた名曲「コーヒーもう一杯」
ディランは60年代中盤にリリースされたアルバムの方が有名ですが、70年代の作品もかなり充実しているので是非チェックしてみてください!
4. 追憶のハイウェイ61
1965年リリースの6thアルバム『追憶のハイウェイ61』は、ロック史に残る名曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」を収録した超重要作!
もし「ディランの最高傑作は?」という投票があれば、上で紹介した『ブロンド・オン・ブロンド』と1位を争ってもおかしくないほど人気の高いアルバムです。
いくつか収録曲を見ていくと…
イントロの「ビューーン!」というサウンドに気持ちがアガる「追憶のハイウェイ61」
翳りのあるメロディが胸に迫る「やせっぽちのバラッド」
上流階級の地位から転落してしまった女性に「どんな気分だい?」と呼びかける「ライク・ア・ローリング・ストーン」
ほのぼのとした曲調なのに、歌詞はなかなかキツイ内容で驚かされます。
他にもバラエティ豊かな良曲がズラリと並んだ傑作なので、ディランを聴くならとりあえず押さえておきたい一枚です!
5. 血の轍
1975年リリースの15thアルバム『血の轍』は、70年代のディランの最高作と呼ばれることも多い一枚!
上で紹介した『欲望』(1976年)と併せて聴くと「この時期のディランがいかに充実していたか」がハッキリと伝わってきます。
収録曲をいくつか挙げていくと…
センチメンタルなメロディの魅力が光る「運命のひとひねり」
表現力豊かなヴォーカルに圧倒される「愚かな風」
「ブルーにこんがらがって」は、シンプルなのに心に引っかかって離れない不思議な魅力を持った一曲。
アルバムは全体を通して、比較的、メロディアスで落ち着いた曲が多いので「部屋の中でちょっと流しておきたい」という時にも合うと思いますよ。
さいごに ボブ・ディランの名盤/おすすめアルバムを紹介!
今回は「サウンド重視」で誰にでも聴きやすいアルバムを選ぶ、という前提だったのですが…
終わってみればわりと定番な作品5枚になってしまいました。
やはり定番は定番と言われるだけあって、万人受けする要素もしっかり含まれているな、と感じましたね(さすが!)
ただ各アルバムからピックアップした2~3曲については、
- 楽曲の知名度
- シングル曲 or アルバム曲
など関係なく選んだつもりなので、ただ有名曲を並べるよりは馴染みやすいものになったかな? と思っています。
ちなみに今回選んだ5枚は全てスタジオ録音盤でしたが、ディランはライヴ盤も素晴らしい作品が多いんです。
とくに1975年のツアーの模様を収めたアルバム『ローリング・サンダー・レヴュー』は聴きもの!
過去にリリースした曲が再アレンジされていたりと見どころの多い作品です。
個人的には「悲しきベイブ」が特にお気に入り!
こちら(↓)がオリジナルですが、アレンジでこんなにも印象が変わるのか…!と驚かされます。
他の収録曲も「文句なし」の仕上がりなので、気になった方は是非チェックしてみてください!
CHECK!
「ディランについてもっと知りたい!」という方には、ドキュメンタリー映画『ボブ・ディラン/我が道は変る』がおすすめ。
60年代初頭に巻き起こった「モダン・フォーク・ブーム」
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