「風に吹かれて」「天国への扉」など数々のロック史に残る名曲を残してきた ボブ・ディラン(Bob Dylan)。
2023年には待望の来日公演が行われ、日本のファンをおおいに喜ばせてくれました。
今回はそんなボブ・ディランの代表曲から特におすすめの10曲を厳選してご紹介していこうと思います!
目次(コンテンツ)
- ボブ・ディランとは?
- ボブ・ディランを初めて聴く方におすすめの名曲を紹介!
- ボブ・ディランのおすすめ名曲・人気曲ランキング
- 1. 風に吹かれて / Blowin' in the Wind
- 2. ライク・ア・ローリング・ストーン / Like a Rolling Stone
- 3. ミスター・タンブリン・マン / Mr. Tambourine Man
- 4. 天国への扉 / Knockin' On Heaven's Door
- 5. 見張塔からずっと / All Along the Watchtower
- 6. 時代は変る / The Times They Are A-Changin'
- 7. ブルーにこんがらがって / Tangled Up In Blue
- 8. アイ・ウォント・ユー / I Want You
- 9. メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ / Make You Feel My Love
- さいごに ボブ・ディランのおすすめの名曲について
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ボブ・ディランとは?
まず最初にボブ・ディランとはどんなアーティストなのか?をご説明します。
- 生誕 1941年5月24日
- 年齢 83歳
- 出身 アメリカ・ミネソタ州
ボブ・ディラン(出生名:ロバート・アレン・ジマーマン)は、ユダヤ系アメリカ人のミュージシャン。
1962年のレコードデビュー以来、半世紀以上にわたり多大なる影響を人々に与えてきた。
グラミー賞やアカデミー賞をはじめ数々の賞を受賞し、ロックの殿堂入りも果たしている。
また2016年には、歌手としては初めてノーベル文学賞を授与されている。
出典:文章)Wikipedia 写真)アルバム『ブロンド・オン・ブロンド』
さらに詳しいプロフィールや現在の活動についてはこちらの記事をどうぞ!
-
ボブ・ディランってどんな人? 年齢、身長、現在の活動、作風の変遷について
メッセージ性の強い作風で知られ、2016年には歌手として初めてノーベル文学賞を受賞した ボブ・ディラン(Bob Dylan)。 2023年には待望の来日公演が行われ、日本の ...
今回の名曲ランキングですが、
- まず、ボブ・ディランを初めて聴く方におすすめの作品を 1曲
- その後、定番の作品から 9曲
この2パートに分けて、計10曲をご紹介していこうと思います。
それでは早速、見ていきましょう!
ボブ・ディランを初めて聴く方におすすめの名曲を紹介!
ボブ・ディランを初めて聴く方に、まず聴いて欲しいのが「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」という作品。
ディランの曲って初めて聴くと「ちょっと地味かな?」と感じることも多いと思うんですよね。(私は昔そう感じていました)
でもこの曲は、リズミカルなヴォーカルがちょっとラップ風にも聴こえて(韻も踏んでいるし)かなりキャッチー!
さらにディランが画用紙を無造作に投げ捨てていくミュージック・ビデオも痺れるほどカッコいいんですよ…!
これなら今、聴いても全然古くないので「初めて聴く方にも刺さりそうだな」と思い、まず最初にご紹介しました。
ちなみに私は大学生の頃、この曲を聴いたことがキッカケでディランの音楽に興味を持つようになったんです!
この記事の最後に、そのときの事をちょっとだけ書いてみたので、もし良ければ読んでみてくださいね。
さて続いて、定番作品の中から選んだボブ・ディランの名曲ランキングを見ていきましょう!
ボブ・ディランのおすすめ名曲・人気曲ランキング
1. 風に吹かれて / Blowin' in the Wind
まずは1963年にリリースされたボブ・ディランの一番の代表曲「風に吹かれて」を紹介!
フォークギターとハーモニカのみの簡素なサウンドに乗せ、
- いつになれば戦争はなくなるのか?
- いつになれば人々は自由を得られるのか?
と政治・社会に疑問を投げかけるメッセージ性の強い作品です。
歌詞の中で、これらの問題への答えは「風に吹かれている」と歌われるのですが…
ディランは、この表現の真意について問われると
ただ答えは風の中で吹かれているということだ。
答えは本にも載ってないし、映画やテレビや討論会を見ても分からない。
風の中にあるんだ、しかも風に吹かれちまっている。
出典:Wikipedia
と答えています。
なんだか少しハッキリしない感じは残りますが……「簡単に見つかるものじゃないんだ」ということは伝わってきますよね。
もしくは、
- 聴き手が自由に解釈できる余地を残している
- 具体的な解決案について自身のスタンスを明確にしたくない
のかもしれないし、 まだまだ色々と考えられそうです。
この曲は、当時盛んに行われていた「公民権運動」と共振し、今も多くの人々に受け入れられています。
※ 公民権運動:1950~60年代にかけてアメリカの黒人が、人種差別の解消を求めて行った社会運動のこと
2. ライク・ア・ローリング・ストーン / Like a Rolling Stone
続いて紹介するのは、ボブ・ディランの最大のヒット曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」。
伸びやかなオルガンの音色が開放的なムードを感じさせますが、歌詞は意外にも
かつて上流階級に属していた女性の転落を描き、それを通じて虚飾に満ちた生き方からの脱却を説く
参考:Wikipedia
という内容で、曲中では落ちぶれてしまった女性に対し
どんな気持ちだい?(How does it feel?)
と繰り返し呼びかけ続けます。
なんだか背筋がゾクッとしますが……社会的なメッセージが強く込められた本曲の大ヒットは、その後のロックシーンに絶大な影響を与えました。
3. ミスター・タンブリン・マン / Mr. Tambourine Man
1965年リリースの「ミスター・タンブリン・マン」は、ディランのメロディ・メイカーとしての才能が堪能できる名作!
この曲は、アメリカのロックバンド、バーズがカヴァーしたヴァージョンが大ヒットしたことでも有名です。
キラキラとしたギターの音色と華麗なコーラス・ワークが、原曲のポップな魅力をさらに引き出しています!
ちなみにバーズは、ディランの曲だけをカヴァーしたアルバムもリリースしているので、気になった方はチェックしてみてくださいね♪
4. 天国への扉 / Knockin' On Heaven's Door
1973年リリースの「天国への扉」は、西部劇映画『ビリー・ザ・キッド』のサウンドトラックに収録された作品。
物哀しいムードの漂う曲調どおり、歌詞も
開拓時代のガンマンが
「視界がだんだん暗くなり、今まさに天国への扉をノックしている。バッジや銃はもう使えない」
と、死に行く際の心境を歌っている。
出典:Wikipedia
という切ない内容になっています。
映画のストーリーに合わせた歌詞のようですが実際は、
ベトナム戦争の帰還兵の心境(自責の念や絶望から自殺者が絶えなかった)
になぞらえたもので、反戦のメッセージやアメリカ政府への批判が込められている、という説もあります。
5. 見張塔からずっと / All Along the Watchtower
1967年リリースの「見張塔からずっと」は、これまでに多くのミュージシャンにカヴァーされてきた名曲中の名曲!
中でも、天才的なギタリストとして名高いジミ・ヘンドリックスのバージョンは特に有名で、ディラン自身も
- この曲の権利の半分くらいはヘンドリックスのもの
- これが公式の完成版
出典:Wikipedia
と絶賛しています。
ダイナミックなギタープレイと熱いヴォーカルが印象的!
テンポ良く進んでいく原曲と比べ、ドラマティックな魅力がグッと増しているように感じます。
6. 時代は変る / The Times They Are A-Changin'
1964年リリースの「時代は変る」は、「古い価値観は捨てるべき」という強いメッセージが込められた初期ディランの代表曲。
フォーク・ギターを掻き鳴らしながら、
早く泳ぎ始めたほうが良い
そうしなければ沈んでしまうだろう
時代は変わっているんだ
と旧世代を相手取り、意識改革を迫るストレートな言葉を投げかけています。
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7. ブルーにこんがらがって / Tangled Up In Blue
1975年リリースの「ブルーにこんがらがって」は、絶妙な邦題のネーミングセンスも光る人気曲!
他の曲と比べ際立った特徴がある、ということもないのに、なぜか妙に心に残る不思議な魅力を感じます。
現在でもライブで演奏されることの多い作品なので、未聴の方はぜひ一度チェックしておいてくださいね!
8. アイ・ウォント・ユー / I Want You
名盤『ブロンド・オン・ブロンド』収録の「アイ・ウォント・ユー」は、軽快なリズムが心地よいポップ・ナンバー!
歌詞の内容もサウンドに似合ったラヴソングになっていて、サビのパートでは「きみが欲しいんだ」という直球の愛のメッセージが歌われています。
もっと他に選ぶべき曲があったかもな、と思いつつキャッチーで親しみやすいこともあり、個人的にとても印象深い作品だったのでセレクトさせてもらいました。
聴いているとほっこりした気持ちになるので、晴れた日の散歩のお供にも最適ですよ♪
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9. メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ / Make You Feel My Love
ラストは、映画『七つの会議』(2019年)の主題歌になった名曲「メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ」を紹介!
センチメンタルなメロディの魅力が前面に出た作品なので、どんな方にも馴染みやすいと思います。
ちなみに「素顔のままで」などの作品で有名なビリー・ジョエルもこの曲を歌っているんですよ。
ディランより声が聴きやすいこともあって、原曲の良さが際立っています!
あとイギリスの人気シンガー、アデルもこの曲をカヴァーしているので、気になった方は以下の記事をチェックしてみてください!
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さいごに ボブ・ディランのおすすめの名曲について
最後にちょっとだけ個人的な話をさせて頂くと…
90年代に青春期を過ごしていた私にとって、ボブ・ディランは後追いも後追い。
しかも、ディランの音楽には
- ビートルズのようなキャッチーなメロディ
- ストーンズのようなカッコいいギターリフ
など、誰にでも分かりやすい要素が(一聴した限りでは)なかったので、少し取っ付きづらい存在でした。
さらにそこに加え、ディランの作品の評価って「歌詞が良い、歌詞が深い」というものが多いので…
歌詞よりもサウンド重視の聴き方をする私には、ちょっと向いていないアーティストなのかな、と思い込んでいました。
そんな私がディランの音楽に興味を持つキッカケになったのが、前述した「サブタレニアン~」なんですが…
この曲を気に入ったのには、サウンドやMVが良かったから、だけではなくもう一つ理由があったんです。
その理由はこちら!
90年代に活躍した日本のロックバンド、L⇔Rの「TALK SHOW」という曲です。
この音源だと短くて少し分かりづらいんですが、おそらく「サブタレ二アン~」を意識していると思うんですよね。
私がディランの名前すら知らなかった高校生のとき、L⇔Rがこの曲をライブで演奏しているのを偶然テレビで観ていたんですが…
アルバム収録版よりもっとラフな感じで「超かっこいい…!」とずっと心に残っていたんです。
その後、大学生になって本家ディランの「サブタレニアン~」を耳にしたとき
「おぉ、これは L⇔R じゃないか…!」
と感激して、それ以降、自分の中でディランがグッと身近に感じられるようになった、という(個人的な)いきさつがあるんですよね。
※ L⇔Rは一発屋っぽく思われているフシもありますが…、偉大なロックの先達へのオマージュ(尊敬の意)が、作品のそこかしこに散りばめられていて聴き応え抜群なので、音楽ファンの方はぜひチェックしてみてください!
ちなみに、この「サブタレニアン~」という曲は、1965年リリースの『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』というアルバムに収録されています。
ディランの名盤と言うと『ブロンド・オン・ブロンド』や『追憶のハイウェイ61』辺りが、まず挙がってくるのですが…
『ブリンギング~』も良い曲がたくさん収録されているので、絶対聴いて損はないですよ♪
※「ミスター・タンブリン・マン」や「ラヴ・マイナス・ゼロ」など聴きやすい曲が多いです。
「まだボブ・ディランを聴いたことがない」という方は、まずはベスト盤で一通り代表曲を聴いてみるのもオススメです!
CHECK!
「ディランについてもっと知りたい!」という方には、ドキュメンタリー映画『ボブ・ディラン/我が道は変る』がおすすめ。
60年代初頭に巻き起こった「モダン・フォーク・ブーム」
政治的なメッセージをギターに乗せて唄うスタイルが特徴で、当時の若者に大きな影響を与えた。
そのブームの中からデビューした一人の青年(ボブ・ディラン)は、憧れのピート・シーガーやウディ・ガスリーを追い求め、ニューヨークのグリニッチ・ヴィレッジへ向かうが…
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