ビートルズのアルバム・ジャケットって印象的なものが多いですよね。
なかでもとりわけ有名なのが、メンバーが横断歩道を渡っているデザインのジャケットではないでしょうか?
そこで今回は、
- 横断歩道ジャケットが使われているアルバムの名前は?
- 横断歩道の場所はどこ?
- 横断歩道ジャケットにはどんな意味があるの?
- 横断歩道ジャケットと「ポール死亡説」の関係とは?
この4点についてまとめてみました!
目次(コンテンツ)
ビートルズの横断歩道ジャケットが使われているアルバムの名前は?
メンバーが横断歩道を渡る姿が印象的なこのアルバムは、1969年にリリースされた名盤『アビイ・ロード』。
ビートルズにとっての12作目のオリジナル・アルバムにあたります。
2019年には発売50周年記念盤もリリースされているんですよ。
→ 【みんなの感想】ビートルズ『アビイ・ロード』50周年記念盤の評価・評判は?
『アビイ・ロード』はビートルズ後期の傑作!
『アビイ・ロード』は様々なトラブルが重なりバンド解散が危ぶまれるなか、メンバーが一念発起して制作したアルバム。
そんな状況で作られたにも関わらず、収録曲は信じられないほどハイクオリティなんです!
このアルバムをビートルズの最高傑作に挙げるファンも多いんですよ。
『アビイ・ロード』の聴きどころを紹介!
カム・トゥゲザー(Come Together)
アルバム冒頭を飾る「カム・トゥゲザー」は、ジョン・レノンによるファンキーな傑作!
この曲はアメリカのハードロック・バンド、エアロスミスもカバーしているんですよ。
サムシング(Something)
ジョージ・ハリスンのビートルズ時代の最高傑作「サムシング」も絶対に押さえておきたい1曲。
ジョージが、ジョンやポールに劣らぬ才能を証明した名曲です!
オクトパス・ガーデン(Octopus's Garden)
「オクトパス・ガーデン」は、リンゴ・スターが作曲・ボーカルを担当したポップな名曲!
カントリー風のサウンドがアルバムに彩りを添えています。
最大の聴きどころ!ポールによるメドレー作品
そして、このアルバムの最大の聴きどころは、ポール・マッカートニーによるメドレー作品!
B面の大半を占める大作で、とくに終盤の
- ゴールデン・スランバー
- キャリー・ザット・ウェイト
- ジ・エンド
にかけての流れは圧巻の一言です!
ポールは2018年のワールドツアーでも、ライヴのラストでこのメドレーを演奏し大団円の中、公演を締めくくっています。
→ ポール・マッカートニーのワールドツアー初日(2018.9.17)のセットリストを紹介!
続いて、横断歩道ジャケットの場所はどこなのか?を見ていきましょう!
ビートルズの横断歩道ジャケットの場所はどこ?
ジャケット写真に使われている横断歩道は、ビートルズが主に使用していたロンドンのアビイ・ロード・スタジオの目の前にあるもの。
ビートルズ人気の影響もあり、今では観光スポットになっているんですよ!
ただ少し問題もあったようで…
「ビートルズみたいに写真を撮りたい!」と思う観光客が、撮影に気を取られているうちに車と接触!
ひどいときは死亡事故になってしまったこともあったようです。
横断歩道が文化遺産に!
このアビイ・ロード・スタジオ前の横断歩道ですが、
- 世界中から沢山のビートルズ・ファンが訪れる
- ビートルズの名作のジャケットに写真が使われている
という文化的な背景が考慮され、2010年にイギリスの文化遺産に指定されています。
建物以外の場所が文化遺産になったのは、これが初めてのケースだったそうです。
でも、何でビートルズは「スタジオの前で撮った写真」をジャケットに使ったのでしょうか?
もっとお金をかけたものや、デザイン的に凝ったものにもできたはずですよね。
ビートルズの横断歩道ジャケットには意味があるの?
当初は「エベレスト」で撮影される予定だった
実は、当初のジャケットデザイン案は「横断歩道」ではなく
「エベレストの麓で撮影した写真」を使用する
というものだったんです。
なぜ、エベレストなのか?と言うと…
ビートルズのレコーディング・エンジニアを努めていたジェフ・エメリックの吸っているタバコの銘柄が「Everest」だったから。
出典:Wikipedia
ところが、このアイディアにポールが難色を示したんです。
エベレストまで行くのは面倒だ!
「ジャケットをエベレストの麓で撮影しよう」というアイディアにポールは、
- エベレストまで行くのは面倒だよ…
- その辺(スタジオの前)で写真を撮れば良いんじゃない?
と提案。 結局、そのアイディアが採用され、かの有名な「横断歩道ジャケット」が誕生した、ということなんですね。
なので「横断歩道ジャケットの意味は?」という疑問については、
「あまり深い意味はなく、ポールの気まぐれなアイディアから生まれたもの」と考えて良さそうです。
ところが…!
このジャケット写真は一部のファンから深読みされ、奇妙な都市伝説が浮上することになったんです。
ポール死亡説という都市伝説が浮上!「はだし」なのが原因?
このアルバムがリリースされた1969年当時、ポールはあまり公の場に出ずひっそりと隠遁生活を送っていました。
そうした事実と、ジャケット写真の、
- ポールが裸足(はだし)である
- ポールが目をつぶっている
- ポールが左利きなのに右手にタバコを持っている
- 車のナンバーが「IF28」→「もし生きていれば28才」
- ジョンが白いスーツ →「牧師」
- リンゴが黒いスーツ →「葬儀屋」
- ジョージがジーンズ姿 →「墓掘り」
という要素を結びつけて、
「ポールはすでにこの世にいないのではないか?」
「今のポールは替え玉なのでは?」
という都市伝説が広まったんです!
こうした世間の反応に対し、ビートルズの広報は「くだらない」と一蹴。段々とウワサは消えていきました。
しかし、この「ポール死亡説」を題材にした本や映画がいくつも作られていることもあり、みんなで共有する「ネタ」として今でも定着しているようです。
さいごに 横断歩道ジャケットのパロディについて
『アビイ・ロード』のジャケットはみんなが知っている、ということもありパロディ・オマージュの対象になることも多いんです。
たとえば、こちらはカニエ・ウェストの作品。
こちらはサザン・オール・スターズですね。
こうした『アビイ・ロード』のパロディ(オマージュ)ジャケットは、他にも数え切れないほど作られています。
ちょっとしたアイディアから生まれた「横断歩道ジャケット」が、今ではビートルズのジャケットの中でも一番有名になっている、というのは面白い事実ですよね♪
ビートルズ後期の傑作『アビイ・ロード』はジャケットだけでなく、音楽的にも素晴らしいアルバムなので、ぜひ内容もチェックしてくださいね!
こちらもおすすめ
洋楽の有名アルバムジャケットをまとめました!
何枚わかる? 洋楽の超有名アルバムジャケット20選!おしゃれなアートワークも紹介
関連記事(ビートルズ)
→ ビートルズのバンド名の意味はカブトムシなの? 由来を知りたい